Liris deplanatus (Kohl,1884)
【体長】メス18-33mm。オス13-20mm。
【発生期】春季-晩秋。年複数回発生すると思われる。化性は不明だが、九州北部では年3化する様だ。
【分布】本州、四国、九州、大隈諸島、琉球列島;台湾、東南アジア、インド。
メスが金色の体毛を持つ大型のコオロギバチ。
日本の個体群はリュウキュウコオロギバチ本土亜種・リュウキュウコオロギバチ
L. d. binghami Tsuneki,1967とされる。
地中既存坑内に1-2房からなる巣を掘り、クチキコオロギを狩る。
南方系の種だが、神奈川県や静岡県でも確認される様になった。

寺院の参道脇の石垣で陽に当たるメス。
この時期には体毛が整って翅の損傷のないきれいな個体が見られる。
越冬世代だと思われるが、かなり遅くまで営巣活動を続けるので、1世代前の個体が営巣している可能性もある。
2016年12月11日、佐賀市。

鎮守の森の落ち葉の下に営巣するメス。
石垣の隙間や物陰にある既存坑に営巣する事が多い。
秋深くに営巣活動するので、よく地面で陽に当たり、体温を上げて活動する姿が見られる。
2019年10月13日、佐賀県唐津市。

キヅタを訪花するメス。
越冬世代か、第2世代かは分からない。
2012年11月18日、佐賀市。

サザンカを訪花する越冬世代のメス。
2021年12月31日、佐賀市。

越冬前に活動するオス。
2009年12月6日、佐賀市。

春になり、杉の根元で陽に当たり休む越冬世代のオス。
2017年5月13日、佐賀県唐津市。

夏期にも活動する。
オスがメスに先立って発生する。
2017年7月16日、佐賀県唐津市。

クチキコオロギの大型の幼虫を狩り、運ぶ。
2022年10月22日、佐賀県唐津市。

石垣の隙間に営巣場所を決めてから、定位飛行をするメス。
他の狩りバチに比べてもかなり執拗に確認作業を行う。
低空飛行をしたり歩いたり、よく似た隙間を確認したりする。
2007年11月3日、佐賀市。

林床の落ち葉の下に営巣する。
狩ったクチキコオロギの幼虫を搬入する。
2017年5月14日、佐賀県唐津市。

クチキコオロギの幼虫を運ぶ。
2016年11月6日、佐賀市。

竹藪の竹を登って、獲物のクチキコオロギを運ぶ。
高いところに登ってから、飛んで運ぶ習性がある。
2005年10月23日、佐賀市。

クチキコオロギのオスの成虫を運ぶ。
2007年11月3日、佐賀市。

クチキコオロギの幼虫を、石の隙間に搬入する。
2022年10月23日、佐賀県唐津市。

撮影のチャンスを得るため、獲物の搬入を少し邪魔して見た。
コオロギが抵抗したと思ったのか、麻酔行動を起こした。
ナミコオロギバチとほぼ同じ体勢。
2017年5月13日、佐賀県唐津市。

獲物の頸を噛みほぐす様にしてマッサージする。
ナミコオロギバチも同様の行動を見せた。
2005年10月23日、佐賀市。

狩ったクチキコオロギの肢の根元をかみほぐす。
2022年10月22日、佐賀県唐津市。

シロスジフデアシハナバチの古い巣穴を利用して営巣する。
小型のクチキコオロギの幼虫を狩り、搬入する。
2007年11月25日、佐賀市。

シロスジフデアシハナバチの巣穴から、土をかき出す。
かなり遅い時期だが、営巣していると思われる。
2007年12月2日、佐賀市。

シロスジフデアシハナバチの巣穴から、狩りに出かける。
2007年12月2日、佐賀市。

休耕田のみかんの葉を舐める。
アブラムシの甘露があると思われる。
2007年11月15日、佐賀市。