Polistes rothneyi　Cameron,1900
【体長】女王24mm内外。ワーカー18-23mm。オス19-23mm。
【発生期】4-11月。
【分布】北海道、本州、四国、九州、奥尻島、佐渡島、対馬、大隈諸島、琉球列島、伊豆諸島；朝鮮半島、台湾、中国、東南アジアから西南アジア。

周知のとおり真社会性種。
北海道から奄美諸島までの個体群は、キアシナガバチ本土亜種・キアシナガバチ　P. r. iwatai　van der Vecht,1968とされる。
沖縄諸島のものは暗色がかり、同所に生息するセグロアシナガバチと色彩が酷似する。
キアシナガバチ沖縄亜種・オキナワアシナガバチ　P. r. ingrami　der Vecht,1968　とされている。
宮古・八重山諸島の個体群は黄色部分が発達し、キアシナガバチ八重山亜種・ヤエヤマアシナガバチ　P. r. yayeyamae　Matsumura,1911　とされる。
藪の枝、石垣、家屋の軒下等に営巣する。
地上1-2ｍの高さに営巣することが多いが、5m以上の枝にも営巣し、日本産のアシナガバチでは最も高所に営巣する。
セグロアシナガバチと同様、繭を紡いだ上に産卵し、育房を伸長させる。
ワーカー数は普通50頭以下。
総育房数は50-800。
オスは10-250、新女王は10-200頭羽化するが、巣によって割合が異なるという。
威嚇性、攻撃性ともに、日本産のアシナガバチの中で最も強い。
ワーカーが食物採集を開始すると、女王は、獲物・花蜜の順に採集を停止するが、巣材の採集は、回数を減らしつつ2-3週間続けるようだ。
内役もワーカーの羽化後3-4週間後には見られなくなるという。 葉上で休む新女王。
2011年10月23日、佐賀市。 ヤブガラシを訪花するワーカー。
2007年7月8日、佐賀市。 木材から巣材の繊維質をかじり取る女王。
2015年4月29日、佐賀市。 山茶花を訪花する新女王。
2009年11月28日、佐賀市。