Polistes chinensis　(Fabricius,1793)
【体長】女王18mm内外。ワーカー14-16mm。オス15-16mm。
【発生期】3-11月。
【北海道、本州、四国、九州、奥尻島、佐渡島、対馬、屋久島、琉球列島、（与論島、沖縄島）；朝鮮半島、中国。

周知のとおり真社会性種。
民家周辺や、低木・草本に営巣する。
屋久島以北の本土産の個体群にフタモンアシナガバチ本土亜種・フタモンアシナガバチ　P. c. antennalis　Pérez,1905　の名が与えられており、沖縄、朝鮮半島、中国の個体群は名義タイプ亜種（フタモンアシナガバチ沖縄亜種・キイロフタモンアシナガバチ）　P. c. chinensis　(Fabricius,1793)　とされている。
ワーカー数は10-100頭。
オスは10-200、新女王は10-350頭羽化するが、巣によって割合が異なるという。
育房は横向きになる事が多く、総育房数は200-1100になる。
威嚇性は顕著ではないが、巣を刺激するとワーカーが刺しにくる。
ワーカーが食物採集を開始すると、女王は、獲物・花蜜の順に採集を停止するが、巣材の採集は、回数を減らしつつ2-3週間続けるようだ。
内役もワーカーの羽化後3-4週間後には見られなくなるという。
初期の小型のワーカーが、女王の妨害なく産卵し、羽化するオスの多くがワーカー由来であり、これが常態化している。 ノブドウを訪花する女王。
2005年6月25日、佐賀市。 カラスノエンドウの葉に来た女王。
アブラムシの甘露をなめていると思われる。
2005年4月17日、佐賀市。 草本の茎に作られた初期巣と女王。
巣は横向きに作られることが多いという。
2023年5月4日、佐賀市。 コンクリートブロック内に作った初期巣の柄を補強する女王。
育房が上向きになっているが、おそらく人為的な理由だと思われる。
2024年4月20日、兵庫県加古郡。 神社の祠の軒下に営巣。
2008年7月21日、佐賀市。 民家の軒下に営巣する。
やや大きめのコロニーで、オスがすでに羽化している。
2005年8月15日、兵庫県加古郡。 セイタカアワダチソウを訪花する新女王。
2006年11月3日、佐賀市。 陽当たりのいい石の上で、新女王を待って飛び交う合間に休むオス。
2012年11月3日、佐賀市。