Sphex argentatus　Fabricius,1787
【体長】20-30mm。
【発生期】夏季-秋季。化性は不明。
【分布】本州、四国、九州、大隈諸島、琉球列島、伊豆諸島；朝鮮半島、台湾、東南アジア、オーストラリア。

名義タイプ亜種（クロアナバチ琉球亜種・タイワンクロアナバチ）　S. a. argentatus　Fabricius,1787　は琉球から台湾、東南アジア、オーストラリアにかけて分布し、本土、大隈諸島、及び朝鮮半島に分布するものを、クロアナバチ本土亜種・クロアナバチ　S. a. fumosus　Kohl,1890　と呼ぶ。
地中に深い巣坑を掘り、多房巣を作る。
広食性で、ツユムシ類やキリギリス類等のコオロギ亜目の昆虫を幅広く狩り、外来種のアオマツムシも狩ることが知られている。
巣穴の両側に1つずつ、偽坑道と呼ばれる偽の浅い坑道を、通常巣穴の両側に１つずつ掘る。
巣穴は狩りに出かける度に土で埋めて一時閉鎖する。
1育房に2卵を産下することがあるという。 ヤブガラシを訪花するメス。
2007年9月17日、佐賀市。 ヤブガラシを訪花するオス。
2024年7月28日、兵庫県加古郡。 巣穴を掘る。
2011年8月7日、佐賀市。 ツユムシの仲間を狩り、帰巣する。
両側に見える穴は偽坑道である。
1980年頃9月、兵庫県加古郡。 運んできた獲物を傍らに置き、塞いでおいた巣穴を掘る。
獲物はクダマキモドキの一種ではないかと思われる。
2012年8月5日、佐賀市。 クサキリの成虫を狩ってきて、巣穴に搬入する。
2012年8月5日、佐賀市。 クビキリギリスの成虫を巣穴に搬入する。
2012年8月14日。兵庫県加古郡。 草むらの中で獲物を探す。
2005年7月31日、佐賀市。 長翅型のヒメギスの成虫を巣穴に搬入する。
この蜂の獲物としては珍しい。
2006年8月14日、兵庫県加古郡。 ハタケノウマオイを狩り、搬入する。
2022年8月7日、佐賀県唐津市。 オナガササキリを巣に搬入する。
2021年9月5日、佐賀県唐津市。 育房の中の獲物。
1980年頃、兵庫県加古郡。 ツユムシの仲間とクサキリの幼虫。
クサキリには卵が産み付けられている。
最初の獲物に産卵する。 別の育房。
多くの獲物が搬入されている。
1980年頃、兵庫県加古郡。 餌を食べて成長した幼虫。
1980年頃、兵庫県加古郡。